ベリー系の果樹は家庭菜園でも育てやすいのでついつい手を伸ばしてしまいますね。
我が家はすでにブルーベリーも植わっていますが、ラズベリー系の果樹が欲しかったので同じバラ科キイチゴ属のブラックベリーを購入しました。
バラ科の果樹なので基本的には丈夫な性質を持っていると思いますが、ラズベリー系は地下茎で増えるので地植えは厳禁なんて情報もあるので若干不安ですね。
ということで情報収集を進めていくと、いろいろ混ぜこぜになっていることもわかりました。
ということで今回はブラックベリーの植え付け方法について紹介します。
【初心者でもできる】ミカン(甘夏・晩柑・グレープフルーツ)の種から育てる実生方法
ブラックベリーはバラ科キイチゴ属で落葉性の果樹
ブラックベリーはバラ科キイチゴ属の果樹です。
上の写真を見てもらうとバラ科といってもローズの方のバラのような花ではなく、野バラの花と似た花を咲かせます。
常緑性ではなく落葉性なので冬場は枝だけになってしまって枯れていないか心配になるタイプの果樹ですね。
ブラックベリーにはトゲありの種類とトゲなしの種類があって、市販されているブラックベリーは種類の記載がないことが多いけれどトゲなしの種類のことが多いようです。
たしかに、うちのブラックベリーも「ブラックベリー」としか書かれていなくて種類がわかりませんね。
ちなみに、今のところはトゲは見当たりません。
ブラックベリーは地下茎で増える?増えない?
ブラックベリー=ラズベリーと似たような果樹というイメージだったので、ラズベリーの地下茎で増えて手が付けられなくなるという噂が心配でした。
ネット上で得られる情報では、
- ブラックベリーはラズベリーとは違い、新ツルが伸びて実がなる
- ラズベリーと同じように地下茎でどんどん増える
という2パターンになります。
いろいろと調べてみてわかったことは、
- ブラックベリーは地下茎では増えず、新ツルが伸びて実がなるのが正しい
- ブラックベリーの一部の種類はラズベリーと交雑している
ということ。
ブラックベリーの一部はラズベリーとの交雑種であることが混乱の原因になっていそうです。
ブラックベリーはシュートで増える
そもそもですが、
- ブラックベリーはシュートと呼ばれる新ツルで増えていく
- ラズベリーはサッカーと呼ばれる地下茎からの新ツルで増えていく
という違いがあります。
シュートは元の茎の根本付近から出てくるのに対して、サッカーは地下茎が伸びて元の茎の根本から少し離れたところから出てきます。
ラズベリーもブラックベリーもキイチゴ属の果樹なので、ラズベリーの地下茎で増える性質がブラックベリーにもあると誤解している方が多いようですね。
落葉性のブラックベリーは休眠中に植え付けを済ませる
余談が長くなりましたが、ブラックベリーの植え付けを行っていきます。
ブラックベリーは落葉性ですので、落葉している冬場は休眠期間中となります。
活動期の植え替えは水切れもしやすく活着しにくくなるため、休眠期間中の11月~2月頃を目安に植え付けをしましょう。
ちなみに、冬の寒さも和らぐ3月中旬頃になってくるとブラックベリーも休眠明けで芽をつけてくるので植え付けを急ぐようにしましょう。
土が締まっていそうならほぐしてから植える
今回購入したブラックベリーの苗はそれほど良い土には植えられていなかったみたいで、ちょっと締まり気味で根張りもイマイチに感じました。
フワフワの有機質たっぷりな土ならそのまま崩さずに植えようと思いましたが、今回は土をほぐしてから植え付けます。
予想通り、あまり根は多くはありませんが、ブラックベリーはバラ科キイチゴ属なので絶対にタフな部類の果樹です。
植え付ける側の土をしっかりしてやれば問題なく活着しそうですね。
牛糞たい肥と鶏糞を入れてよく混ぜる
果樹に限らず、木を植える際は培養土を使いますが、今回はブラックベリーなので比較的強い種類の果樹です。
牛糞たい肥と鶏糞を入れて植え付ける部分の土とよく混ぜて用土を調整します。
ブルーベリーはピートモスなどの酸性土が好まれますが、ブラックベリーも同様に酸性土がおすすめです。
とはいっても、ブルーベリーよりも用土を選ばないくらいに強いので絶対にピートモスが必要というわけではありません。
根張りがよくなるように有機質を入れてあげるイメージで土作りをすればOKです。
植え付けたらたっぷり水をあげて完了
牛糞たい肥と鶏糞を入れてまわりの土とよく混ぜたらあとは植え付けるだけです。
土をかぶせたら最後に水をたっぷりあげればブラックベリーの植え付けは完了です。
休眠状態での定植であればものすごく頻繁に水やりをする必要もありません。
活着するまでは定期的に水やりを忘れずにやる必要がありますが、それも土がカラカラに乾かない程度で十分でしょう。
ただし、活動期や夏場などに植え付ける場合は活着するまでに水切れを起こしてしまう可能性があるので、植え付けから1週間程度はこまめに水やりをしましょう。
草マルチで保湿と保温、有機質を追加してあげる
最後にブラックベリーの株元にたっぷりと草マルチをしました。
草マルチの目的は、
- 過湿にはならない程度に保湿できる
- 地温が下がりにくい
- 草マルチが分解されて有機質を供給できる
この3つを狙っています。
ちょうど春先の植え付けだったのでカラスノエンドウが大量に生えてきていたので、草マルチ用として引っこ抜きました。
まだ抜きたてで緑色の状態なのでアレですが、今ではしっかり枯れているので株元の草マルチになっています。
草マルチをすると土壌が裸にならないので硬く締まったりもしにくいですし、日が当たりにくいので雑草も生えにくくなります。
さらに上にあげた3つのメリットも見込めるので、草抜きしたら草マルチとして活用するのがおすすめです。
見た目はそんなによくないですが、枯れてくると目立たなくなるのでとりあえず引っこ抜いた雑草は畑の畝や木の株元に束ねています。
ブラックベリーは休眠中に定植しよう
今回はブラックベリーの定植方法と、地下茎で増えるのかどうかについて紹介しました。
- ブラックベリーはシュートで増えるので地下茎では増えない
- ブラックベリーの定植は休眠中の11月~2月頃におこなう
ラズベリーと混同されがちですが、ブラックベリーは地下茎では増えません。
ラズベリーよりは地植えしてあっちこっちから生えてくるリスクは少ないと思いますが、バラ科の果樹なので繁殖力はほかの果樹よりも強いので、増えすぎないように剪定する必要があります。
また、ブラックベリーは比較的強い種類の果樹ですが、定植は休眠期間中に済ませる方が活着しやすいのでおすすめです。
庭植えの果樹としては賛否両論あるブラックベリーですが、うまく育てばかなりの収穫量になるので生食やジャムで大活躍しますね。
ブラックベリーを植えようか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
【種全般に使える】桃の種を冷蔵庫の中で休眠打破&発芽させる方法
コメント
初めまして。茅田と申します。
「ブラックベリーは地下茎で増えない」ていうのは考えたこともありませんでした。
いわれてみればそうですね。
考えてみれば、ブラックベリーはラズベリーのように株元から離れたところに生えてきたりはしません。
生えてくる本数も少ないですし。
改めて考えて、少しびっくりしました。
茅田様
コメントいただきありがとうございます。
ブラックベリーもラズベリーも実の色は違いますが見た目が似ているので、一括りにして地下茎で増えると記載されているWEBページが多いように見受けました。
ブラックベリーはシュートで増えるので、「地下茎で増えるかどうか」という点については増えないのが正しいのではないかと思います。
ただ、今のところはWEB上の情報を精査しただけですので、実際に植え付けた苗の状況も見ながら私自身でも判断していく予定です。
茅田様のコメントでも株元から離れたところには生えてこないとのことですので、考察としてはあっていそうです。
情報をいただきありがとうございます。
こんにちは。茅田です。
実は今年はブラックベリーにサッカーらしきものが初めて生えてきました。
鉢なので株元から10cmほどしか離れていないのですが、シュートとは別物っぽいです。
また、「ブラックベリーはサッカーで増えにくい」と手持ちの本に記述があるのを発見しました。
ラズベリーほどとんでもなく増えることはなさそうですが、増えないわけではないみたいです。
以前、こちらにコメントした内容と関連していたので、改めてコメントしました。