人参の種取り方法と親株の選び方

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種取りするニンジンの選別

秋まきの人参がようやく収穫できるサイズになってきたこととじゃがいもを植えるために畝をあけたい都合で収穫しました。

必要な分だけ収穫しながら消費していたのですが、じゃがいもの植え付けを遅らせるのもイヤだったので仕方なしです。

人参の種取りもしておきたかったのでこの際に種取りする株を選んで別の場所に植え替えておこうと思います。

ということで今回は人参の種取り方法と親株の選び方について紹介します。

 

人参のとう立ち条件はある程度成長してから低温にあうこと

とう立ちは栄養成長から生殖成長に変わることで花を咲かせて種を残す状態になることをいいます。

種=たねと読んでもいいですし、種=しゅと読んでも意味は伝わりますね。

とう立ちしてくれないことには種を採ることができないのでとう立ち条件を把握することは自家採取を行う上でとても大事ですね。

逆に条件さえ分かっていればとう立ちさせずに収穫させることもできますね。

 

人参のとう立ち条件はある程度のサイズに成長してから低温にあうことですので、秋まきで栽培している時点でとう立ち条件は満たしていると考えてよさそうです。

あとは無事とう立ちするまで育てるだけですね。

種取りする株はどのような人参に育てていきたいかで選ぶ

選別した人参

今回収穫した人参は合計12本。

収穫時に折れてしまったものも1つありますが、この中から種取り用の人参を親株として選んでいきます。

親株の選定基準ですが、

  1. しわの少ないもの
  2. 先端まで太っているもの
  3. 同じようなサイズ感のもの

で選びました。

そもそも母体となる人参の数が少ないので選択肢も少ないのですが、早生(わせ)に傾倒させていきたいのでしわが少ないもの=成長が早い、先端まで太っているもの=成長が早いという観点から選んでいます。

同じようなサイズ感で選ぶことで品種の安定性につながるかな、という思いもあります。

草勢の強弱は成長力を表しているようで、草勢の強いものは少ない肥料でも大きく育つようです。

今回は草勢に大きな差はなかったので早生っぽい株を親として選びました。

 

種取り用の人参を植え替える

育苗ポッドに植え替えた人参

種取りする親株が決まったら別の場所に植え替えます。

畝がそのまま使えるなら元の場所に植え替えても良いと思いますが、今回はじゃがいも用に畝をあけたいので別の場所に植えなおす必要があります。

かといって、夏野菜の準備を進めていくうえで種取り用の人参はどうしても邪魔になってしまいますので、今回は大きめの育苗ポッドに植え替えしました。

深さがある程度あって水はけが悪くないものであればOKなので、培養土の入っていた袋に穴をあけて使うのもアリかなと思います。

育苗ポッドへの植え替えが終わったら上からもみ殻をかけて寒さ対策をして完了です。

スズメがつっつくことがあるけど・・・まぁ大丈夫かな?

あとはとう立ちするまでじっくり育てていくだけです。

とう立ちして毒々しい花を咲かせました

とう立ちしたニンジン

種取り用に選んだ親株の人参は若干生育が遅れてはいますがとう立ちは進んでいます。

上の写真は収穫を忘れていた人参ですが、ちょうど同じくらいのとう立ち具合になっています。

花がさいた人参

収穫を忘れた人参の中には花を咲かせているものもあります。

ここまでくると親株選びして植え替えなくてもよかったんじゃないの?という気分になってきますね。

ただ、こちらの人参は十分に生育しきらずにとう立ちしてしまった株です。

元々どんな性質を持っていたのかは不明であることを考えれば、できのいい人参を選んで種取りしたものに比べると少し性質は落ちる可能性があります。

しっかり親株選びしたものとしていないものでどんな差が生まれるのか比べてみたいところですね。

 

人参の花ってなんだか毒々しい気がするのは気のせいですかね?

アブラナ科のきれいな花に比べると食虫植物のような装いが少しグロテスクな感じがします。

カラカラに枯れたので種を収穫

カラカラに枯れた人参の花

かなり時間がかかりましたが人参の花が枯れて種が収穫できるようになりました。

1株からでもかなり大量の種がとれそうですね。

人参の種

カラカラに枯れた花をカットして種取りをしていきます。

ポロポロ落ちる感じではなく、ふわふわの種が密集しているので手でほぐすように取っていきます。

ふわふわした手触りが伝わってきますが、虫が混じってそうだなーとか考えながらほぐしているのであまり気分のいいものではありませんでした。

収穫した人参の種

人参の枯れた花についている種はほとんど種取りしたのでかなり膨大な量になりました。

これでしばらくは安泰と思いたいところですが、実は人参の種は短命で1~2年程度で発芽率が悪くなるか草勢が弱くなります。

つまりこんなに種があったって到底使いきれないということになりますね。

人参は保存性もいいので結構な量を栽培してもOKですが、さすがにこれだけの量を使いきれるほど畑は広くないのでムダにしてしまうしかないでしょうね。

1株からでも十分な量の種が取れる人参ですが、人参は他家受粉ですので少ない親株から種取りしていると草勢が落ちていく=イメージとしては血が濃ゆくなると考えてください。

実際のところ、人参に関しては種の寿命も短いことを考慮すればホームセンターで種を買ってくるのがベターかもしれませんね。

 

好みに合わせて親株を選んで人参の種取りをしよう

今回は人参の種取り方法と親株の選び方について紹介しました。

人参はある程度成長した段階で低温にあうととう立ちするので秋まきして越冬させればとう立ち条件が整います。

うちの人参は結構遅れて種まきしていたので12月くらいだとまだまだ小ぶりでしたが、2月に入ったくらいでようやく収穫サイズに成長しました。

思いのほかきれいな人参がとれたし、味もよかったので自家採取してどんどん畑にあった人参にしていきたいと思っています。

元がF1種なのでそううまくいくかは怪しい部分はありますが、生育の早めの人参から種取りを繰り返して早生人参にしていきたいところ。

先の長い話ではありますが、毎年種取りをして繋いでいきたいですね。

ぜひ参考にしてみてください。

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