家庭菜園の記事ばかりで全然マイホームのことなんて書けていませんが、やっぱり畑の生育からの気づきをまとめるのは楽しいので、ついつい家庭菜園の記事ばかりになっています。
今回はF1種から採取した種を育てたF2種は親であるF1種と比べてどんな変化があるのかを見ていこうと思います。
といっても、F1種を育てていることの記憶はそんなにないので、F2種を植えるとこんな悪いことがあるかもよ?といった具体で読んでいただければと思います。
今回は実際に畑で育ててみてわかったF1種から種取してF2種を育てた場合の変化について紹介します。
我が家の家庭菜園で育てているF2種
我が家で育てているF1種からの第2世代は全部で3種類あります。
- 中玉トマト
- オクラ
- 大葉
どれもなんていう名前の種から育て始めたのか覚えていません・・・。
中玉トマトに関しては、
- 市販の中玉トマトから種取したもの
- ミニトマトから採取したもの
なのかハッキリしないのですが、第2世代であることは確かです。
第2世代F2種のトマト
第2世代F2種のトマトの収穫がはじまっています。
中玉には全く見えないので、やはり昨年のミニトマトから採取したトマトだったんでしょうか?
摘果ゼロで着いた実はすべて熟成させている影響もゼロではないとは思いますが、1番花あたりは大きなものもできてよかったと思います。
それとも、中玉トマトにミニトマトをかけあわせたものだったのか?
種取りは1つの実からしかおこなわなかったので、ミニトマトの性質が強く出ているという可能性もなしではないですね。
トマトの交配について調べてみてもなにも記事が出てこないのでわかりません・・・
とりあえず今、実がなっているものはミニトマトという理解としておきます。
少なくとも味は良くて、裂果がおおかったりするわけでもありません。
F2種であることは明らかですが、F1種のミニトマトの種から実生させたものだったとするなら、F1種と比べて大きく劣っている感じはしません。
でも、F1種の中玉トマトの種だったら・・・もはや別物ですね。
第2世代のF2種のオクラ
こちらは第2世代のF2種オクラ。
思ったよりも背が高くならないんですが、まだ7月中頃だからでしょうか?
収穫は7月に入ったあたりから始まって、とても順調です。
オクラは全部で8株ほど植えているんですが、比較的日当たりの悪いところの方が生育がいいです。
苗がよいのか、日当たりの都合なのか・・・オクラは日当たりがよい方がいいはずなので、きっと苗の差ですね。
昨年収穫したオクラと比べても、パッと見でも特に変化はないですし味の方も変わりなし。
F2種ではあるのですが、この状態なら数年ごとにでも種取りしていけばオクラの種は買わなくてよさそうです。
成長スピードに差が出ているのがF2種としてのとくちょうなのであればこれは許容範囲かな、と思います。
第2世代のF2種の大葉
最後は第2世代F2種の大葉です。
ただ、この大葉は第2世代なのかよくわかりません。
というのも、昨年母が持ってきてくれた苗から種取りして育てたものなんです。
実家の畑のこぼれ種から発芽した苗だったのか、購入して植えていた苗を引っこ抜いて持ってきてくれたのかわかりません。
F2種以上であることは確かです。
この大葉ですが、昨年もそうでしたが葉の形がハート形のようなものがチラホラ出てきます。
写真はきれいな大葉らしい葉ばかりですが、形が少し変わっていて匂いも少し弱い気がする葉があることを考えると、すでにこぼれ種から実生した苗だった可能性が高いですね。
交雑したか、親の性質が出てしまったかのいずれかだと思いますが、大葉は交雑して性質が変わっていきやすい野菜なので、同じ科の野菜と交雑して実生した苗から採った種から実生させたものである可能性が高そうですね。
少なくとも、葉の形が大葉と変わらないものは香りも味も遜色ありません。
葉の形がハート形のものも香りこそ少し弱い気がするものの味は大差ありませんでした。
大葉に関しては交雑が進んでいくと種もしくは苗を買いなおしてリセットする方がいいかもしれない、というのが今のところの感想です。
F1種のから種取りして育てる場合の注意点
F1種というのはAという親とBという親を交雑させた第1世代です。
- 親A:染色体XX
- 親B:染色体YY
この組み合わせからはF1種1種類だけが産まれる。
- F1種:染色体XY
ざっくりと書きすぎなのですが、親Aは染色体XXを持っていて、親Bは染色体YYを持っています。
その子供であるF1種はそれぞれの親から1つずつの染色体を引き継ぐので、必ず染色体XYを持つことになります。
これがF2種になると、
- F1種:染色体XY
- F1種:染色体XY
この組み合わせから4種類のF2種が産まれる。
- F2種:染色体XX
- F2種:染色体XY
- F2種:染色体XY
- F2種:染色体YY
親のF1種からは染色体を1個ずつもらうことになるので、合計4種類のF2種が産まれます。
F1種から種取りしたF2種を実生(種から発芽させる)とF1種と同じ性質のものは1/2の確率でしか生まれないことになります。
ここからさらにF3種になると、
- F2種:染色体XX
- F2種:染色体XY
- F2種:染色体XY
- F2種:染色体YY
この4種類の親から48通りのF3種が産まれる。
- F3種=:染色体XX=10通り
- F3種:染色体XY=28通り
- F3種:染色体YY=10通り
染色体XYの組み合わせはF1種と同じ性質を持つので、F3種では58%の確率でしかF1種と同じものはできず、残りの42%は出来の悪い野菜になる確率が高くなります。
F4種の計算は途方もないのでやめておきますが、世代が進むほどにF1種と同じ性質を持つ野菜ができる確率は50%に収束していくことになりそうです。(あってます?)
– 結論 –
F2種以降も50%の確率でF1種と同じものができる。
50%の確率でできるF1種とは異なる性質の野菜のデキを観察して、悪くないのであれば家庭菜園レベルであれば自家採取しても問題ない可能性が高い。
※あくまでも私個人の判断です。
他のF1種を混ぜたり、交雑しやすい野菜は要注意
F2種以降の性質については上の解説で理解いただけたと思いますが、よく注意してもらいたいのが、
- 別のF1種と一緒に育てる
- 交雑しやすい野菜を育てる
という2つのケースです。
F1種を自家採取して何世代も育てたとしても大本となるF1種が1種類しかなければ性質が大きくブレていくことはありません。
しかし、F2種を栽培しているところに新しいF1種を加えてしまうと新しい親が加わることになるのでさらに性質が不安定になっていきます。
または、大葉などの交雑しやすい野菜の場合、同じ畑の中にシソ科の野菜がなかったとしてもご近所のシソ科の野菜と交雑してしまって大葉っぽい別の野菜に変わってしまいます。
夏野菜の定番の
- トマト
- ピーマン
- ナス
- きゅうり
は自家受粉するのでF1種が混ざったりしても比較的安心できる種類だと思いますが、ズッキーニやカボチャ、スイカなどの他科受粉する野菜はF2種以降は性質が大きくブレやすいと考えてよいでしょう。
– 結論 –
他科受粉する野菜は世代交代を重ねるごとに性質が変化しやすい。
思った通りの野菜ができなくなったら苗から育てたり種を購入してリセットしよう。
※あくまでも私個人の判断です。
来年用の種を自家採取してみよう
今回はF1種から種を取って育てたF2種ではどんな変化が起こるのかを検討しました。
我が家の家庭菜園にはすでにF2種が3種類ありますが、今のところデキの悪いものはありません。
自家採取することで種や苗を購入するコストを抑えることができますし、自分で育てた野菜という感じがするので愛着もわきますよね。(もちろん、種メーカーさんのご苦労の元に成り立つわけですが)
ただし、F2種以降も世代を重ねるごとに性質はどんどん不安定になっていきます。
思ったような野菜が育たなくなってきたら無理をせずに苗や種を購入してリセットするのがおすすめです。
もりもり育つ野菜の収穫を楽しむのが家庭菜園の醍醐味なので、こだわりすぎてストレスを抱えてしまっては本末転倒です。
楽しめる範囲内で自家採取して育てていきましょう。
交雑しやすい野菜の種
【初心者でもできる】完熟したトマトから翌年用の種を採取と保管方法
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