プランター栽培でイチゴを育ててはじめて初の収穫期が来ました。
プランターからひょろひょろと伸びている茎のようなものを発見して「なんだこれ?」と思っていましたが、これが噂に聞くランナー(走出枝ともいいます)ですね。
私はイチゴの種から発芽させて数を増やすことも試みていますが、本来であればこのランナーを利用して翌年用の苗を育てていきます。
種から育てた場合はなかなか大きくならないので収穫までに時間がかかりますが、ランナーを利用した場合は一冬越した翌年には収穫が可能となるので超優秀。
種から育てるのと並行してランナーからの育苗にもチャレンジしていきます。
ということで、今回は【初心者でもできる】ランナーから翌年用のイチゴの苗を育てる方法を紹介します。
ランナーってそもそもどんなもの?
匍匐茎あるいは走出根による繁殖は栄養繁殖にあたり、匍匐茎から生じるラメットはすべて元の植物と遺伝的に同じクローンである。また植物によっては、匍匐茎を通じて同化産物などの資源をラメット間で受け渡すことができる(生理的統合)。
そのため、それぞれの個体がばらばらに生育するより効率的に生長することが可能となる。また、匍匐茎などで各ラメットがつながっている場合、あるラメットは光合成に特化し、あるラメットは地下部に栄養を貯蔵するなど、各ラメットがその環境に特殊化した分業を行うことができ、それぞれのラメットで不足する資源を別のラメットから補うことも可能になる。
ランナーは匍匐茎(ほふくけい)または走出根と呼ばれます。
遺伝子としては親株のクローンになるのでできの良い親株のランナーを選んで育苗(いくびょう)することで良質な苗をどんどん増やすことができます。
我が家のプランターで栽培している苗は、
- 一季なりイチゴ:3株
- 四季なりイチゴ:3株
- 白イチゴ(一季なりなのか四季なりなのか不明):3株
となっていますが、たったの3株の中でも個体差が見て取れるので選別して育苗する効果が高いことは容易に想像できます。
イチゴのランナーから翌年の苗を育てる方法
それではイチゴのランナーから翌年の苗を育てる方法について紹介します。
まぁ、紹介するほどのことでもないくらい簡単なのですが、私のように「ランナーってなに?」状態の方もいると思いますので参考にしてください。
ランナーを苗ポットに誘引する
ランナーから苗を育てる場合、しばらくは苗ポットで育てていくことになります。
ランナーの先についた葉の部分はほっておいても根が出てきます。
我が家のランナーはこんな感じで太い根が出てきていました。
これを土を入れたポットに誘引します。
写真では石ころで押さえていますが、U字フックで土に固定してしまうのが良いようです。
こうすることで根が土の方に伸びて、時間がたてば活着してしまいます。
軽く引っ張っても抜けないくらいに活着してしまえばランナーを切ってしまうことで翌年用の苗が完成します。
1つのランナーから1つしか苗が取れないワケではなく、ランナーはさらに伸びて2株目、3株目も付けてくれます。
ランナー自体も親株から何本も出てくるので、1つの親株から10個、20個の苗を取ることもできます。
ランナーを伸ばして子株を増やすことは親株にとっては栄養を分配する形になりますので実の付も悪くなります。
収穫期の終わりになる6月頃から翌年用の苗の準備をはじめ、それまでに発生したランナーは根元の方から切っておくのがベターです。
我が家の苗は四季なりいちごなので伸びてきたランナーはいきなり子株にするために誘引しました。
我が家は株数を増やす段階なので問題なしです。
苗ポット誘引後20日経過 – 想像以上に大きく成長しました
苗ポットに誘引したランナーですが、20日も経過するとこんなに大きく成長しました。
葉のサイズだけでいえば親株と変わりません。
四季なりイチゴのランナーなので、ひょっとしたらグングン育ってすぐに実をつけるんでしょうか?
ポットにしっかりと根を張っているので親株から切り離してもいいくらいの状態になってきました。
この成長スピードはすごいですね!
ランナーから育てた苗が早くも花をつけました
上で紹介した誘引後20日の苗とは別の苗ですが、早くも花が咲いているのを確認しました。
こちらも誘引前に比べるとかなり大きく成長したのですがこんなに早く花をつけるとは意外でした。
まだランナーもつながった状態なので、栄養の供給は親株から来ています。
これ、実をつけるんでしょうか?
親株とランナーで繋がっているから子株の成長にはそんなに影響なし?
とりあえずこのまま様子見しておきます。
ランナーから苗を取る際の注意点
ランナーから翌年用の苗を育てる方法はめちゃくちゃシンプルですが、1つだけ注意点があります。
ランナーに1番近い子株は生育が不安定になりやすいこと。
このため、子株として育てるのは親株から数えて2株目、3株目の苗がおすすめとなります。
この写真だと親株から出たランナーについている子株はこの1つだけなので、これが生育が不安定になりやすい1番株となります。
どんな感じで不安定になるのか私自身もよくわかっていないので、1番株のみを育てたプランターと2番株以降のプランターで比較してみたいと思います。
ランナーから翌年用のイチゴの苗を育てよう
今回はイチゴの苗から出てくるランナーから翌年用の苗を育てる方法について紹介しました。
紹介というほどの内容はなかったと思いますが、
- 苗から出てくる長い茎のことをランナーという
- ランナーに出る芽を利用して翌年用の苗を準備する
- 苗用には親株から数えて2株目以降の芽がおすすめ
これだけを覚えておけば簡単に翌年用の苗を準備することができます。
我が家は今年は収穫よりも苗の確保に重点を置いて進めていきたいと考えているので収穫期だろうが出てきたランナーは積極的に苗にしていきます。
来年以降は自宅でイチゴ狩りができるくらいに苗を増やしていきたいと思います。
みなさんも翌年用のイチゴの苗の準備の際には参考にしてみてください。


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