春蒔きしたホウレンソウですが、いい感じのサイズに育った都度、葉を取って食べていましたが、6月あたりには美味しそうな葉をつけなくなったので放置していました。
そして、久しぶりにホウレンソウをよく見ているととう立ちしていました。
とう立ちするということは花をつけ、種ができるということ。
これで来年度用の種を採取することができます。
ということで、今回は家庭菜園で育てたホウレンソウから種を取る方法を紹介します。
【初心者でもできる】完熟したトマトから翌年用の種を採取と保管方法
ホウレンソウには雌株と雄株がある
ホウレンソウには雌株と雄株があります。
野菜で雌雄の区別があるのは結構レアな印象ですが、トウモロコシやズッキーニなどでも雌花・雄花の違いがあることを考えればありえる話ですよね。
雌株と雄株は、
- 雄株:丸っこいつぼみがある
- 雌株:細い花弁のようなものがある
という違いで見分けることができます。
丸っこいつぼみは花が咲くのではなく、花粉が詰まっています。
見た目で明らかに違うので簡単に判別できますね。
花粉は飛ばして受粉するので花は咲かない
身近にみる野菜はミツバチなどの昆虫による受粉やトマトのように花の中に雄しべと雌しべがあって勝手に受粉できてしまうものばかり。
花が咲くと実ができるイメージですね。
ところがホウレンソウは花らしい花は咲かずに種ができます。
トウモロコシの花がいつ咲いているのかよくわからないのと同じで、ホウレンソウは雄しべから花粉を飛ばして雌しべに受粉します。
こんな感じの雌株でも花は咲いているんですね。
枯れて種が成熟するのを待ってから採取する
とりあえず、とう立ちして雌株と雄株があることはわかったのであとは枯れて種が成熟するまで待つだけで来年用の種を採取することができます。
今のところはとう立ちしている株が少ないので採れる種は少なそうです。
といっても、とう立ちはしていないけど食べれる状態ではないホウレンソウばかりなので順を追ってとう立ちするのかな?
秋野菜の準備までに種取り用の株がハッキリとわかってくれればOKなのでゆっくり見守ることにします。
カラカラに枯れた株から種を取る
種も茎もカラカラに枯れて茶色に変わったのを確認して種取りします。
順番としては種から茶色に変わってきて、茎まで枯れてしまうのは少し時間がかかります。
畑のスペースに余裕がない方は茎まで枯れるのを待たずに種取りするしかないですね。
枯れてしまったらあとは茎の部分を握って先端に向かってそぎ落としていくと簡単に種取りできます。
今回収穫できた種はこんな感じ。
結構大量なんですが、葉もいっぱい混じってるのでどうやって保存しようか悩んでいます。
枯葉は乾燥材のようなものなので、そのまま一緒に保存してもいいんですがちょっとスペースを取りそうですね。
ホウレンソウの種の寿命はそれほど長くなく2~3年程度のようですが、大量に取れればチマチマ種蒔きせずに積極的に間引きながら食べていけそう。
種取りするようになってから思うのは、種は大量に取れるから雑な感じで適当にまいてもいいかな、と感じてきます。
その分、いっぱい食べてあげるから野菜の方としても本望ですかね。
F1種のF2種=第2世代はどんな感じになるのか?
今回まいたホウレンソウはF1種です。
ホウレンソウの種は1袋に大量に入っているのでわざわざ種取りする必要もないのですが、とう立ちしてしまったからには種を取る必要があります。
自家採取が好きなだけです。(笑)
F1種は異なる親をかけ合わせて作ったもので、雑種強勢という特徴を利用して均質の野菜が育つように調整されたものです。
親株それぞれのいいとこ取りしたのがF1種。
第2世代のF2種になると悪いところも出てきます。
第2世代であるF2種は味が悪かったり葉が固かったりして期待外れなものになるかもしれません。
どんな劣性遺伝要素が出てくるのかわからないですし。
ここでいう劣勢はF1種では現れていなかった性質のことで、悪い性質という意味でありません。実は現れていなかった性質の方が嬉しい性質、たとえば収穫量が増えたり味が良かったり、なんてこともあり得るワケです。
F2種は確率的には50%の確率でF1種と同じ性質のホウレンソウ、残りの50%は異なる性質が現れます。
F3種になるとF1種と同じ性質のものは25%まで落ちてしまいます。
しかし、残りの75%が案外悪くない性質であれば特に問題なく育て続けることができますね。
家庭菜園においては毎年自家採取して育て続けても大きな問題にならない確率も高いわけです。
少なくとも、F2種の段階で「こいつは食べられない・・・」なんてものが混じらない限りは自家採取を続けて問題ないでしょう。
ホウレンソウを自家採取しよう
今回は家庭菜園で育てたホウレンソウから種を取る方法について紹介しました。
我が家の畑で育てているホウレンソウはF1種なので第2世代となるF2種ではF1種とは違う性質のホウレンソウが出てきます。
F2種は早ければ秋まきで試すことができるのですが、このときにあまりにも出来が悪いホウレンソウができなければそのまま自家採取を続けても全然問題にはならないでしょう。
F1種から種を採取してF2種を育てていくのは結構考え方として面白いので別記事で紹介していくことにします。
自家採取をすることで種を買うのではなく育てていくことになります。
農家であれば品質が安定しないのは大問題になるでしょうが、家庭菜園で野菜作りを楽しみながら取り組む上ではぜひとも取り入れていきたいですね。
【初心者でもできる】完熟したトマトから翌年用の種を採取と保管方法
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