ちょっと時季外れになりますが、春先にとう立ちして花が咲いた大根の種取りをようやくすることができました。
大根はアブラナ科ですが、アブラナ科の中でも交雑しにくい性質をもっているため、周りにアブラナ科の黄色い花が咲き誇っていても問題なく種取りすることができます。
写真からもわかるように、アブラナ科ですが大根は白い花を咲かせるのも特徴的ですね。
ということで今回は初心者でもできる大根の種取り方法について紹介します。
大根は大根と交雑するので種取りしやすい
ちょっと変な見出しになっていますが、大根は大根と交雑するのでアブラナ科の中では種取りはしやすい野菜になります。
アブラナ科の野菜には、
- 大根
- カブ
- ハクサイ
- 小松菜
- 水菜
など、いろいろな種類のものがあります。
大根は根、カブは茎を食べています。認識としては白いところを食べる野菜ですね。
ハクサイ・小松菜・水菜はいずれも葉を食べる野菜です。
同じアブラナ科の野菜ですが、大根はアブラナ科大根属、カブ~水菜まではアブラナ科アブラナ属なので交雑しにくいのが特徴です。
ただし、同じ大根同士では交雑するので、たとえばはつか大根と青首大根なんかを一緒に植えていて種取りすると、栽培してみると想像していたのとは違う大根が取れる可能性がありますね。
種取りのためにはとう立ちした大根をそのまま放置しておくだけでOK。
白いきれいな花を楽しみながら種が充実してくるのを待ちましょう。
大根同士の交雑は大根なので、大根の収穫ができる
上の写真は水菜から種取りして育てたF2種の水菜ですが、水菜のような細い葉をしてはおらず幅広の葉に成長しました。
ものによってはチクチクとするものもあったので、白菜と交雑したものや小松菜と交雑したものが入り乱れている状態だと思います。
水菜は細くてシャキシャキとした触感のものが水菜ですし、ハクサイは丸く結球したものがハクサイです。
形が違えば水菜から取った種でも水菜とは異なりますし、ハクサイも結球しなければハクサイとは違う野菜になります。
唯一、小松菜・チンゲンサイだけは交雑しても問題なく食べられるアブラナ科野菜ですが、それでも背丈が大きく育ったりするので本来の小松菜・チンゲンサイの性質とは変わってきます。
本題の大根ですが、大根は基本的に大根同士で交雑するので可食部である根の部分は肥大してくれます。
これが種取りした種を使って栽培していく上では大事なポイントで、交雑しても野菜本来の性質を失いすぎないものを選んで種取りしていくことで「ちょっと交雑してるけど、いっか」程度の認識でおいしくいただくことができます。
交雑した水菜やハクサイは食べたかった野菜とは違うものになっていることが多いので種取りをお勧めしない野菜になりますね。
自家採取した水菜が交雑していたけど、見た目や味はどうかわった?
とう立ちしてカラカラになった大根の種を採取する
今年は青首大根とはつか大根の種取りをしました。
昨年は水菜、ハクサイ、小松菜の種取りに集中しすぎて大根の栽培はやっていなかったのですが、アブラナ科からはまともな種を取るのが難しいということがわかった教訓をもとに、交雑しても大根が収穫できるのをポイントに種取りしてみました。
上の写真ははつか大根の種ですが、どちらかというとカブのような見た目をしているはつか大根もしっかりとダイコン属だったのがわかるサヤの形をしています。
種取りのしやすさは断然アブラナ属ですが、大事に種取りして秋野菜の時期に種まきしていきます。
乾燥材のかわりにサヤをつけたまま大根の種を保存する
アブラナ科はたくさんの種が取れるので冷蔵庫の中に保存するにしても場所を取ります。
かといって、できてしまった種を必要以上であっても捨ててしまうのはちょっと可哀想というか、もったいない気がしてしまうのでついつい全部種取りしてしまいがちです。
冷蔵庫で保管できない場合の注意点は湿気でカビてしまうこと。
カビが発生してしまうと著しく発芽率が落ちてしまって使い物にならなくなります。
このため、冷蔵庫に入れずに常温保管する場合は特に除湿に気を使う必要があります。
大根の種は種が分厚いサヤで覆われているので乾燥材替わりに使うことができそうです。
あえて種を取り出して保存するくらいなら、種まきのタイミングで必要なだけ種を取り出して使っていく方が労力もかからないのでおすすめです。
大根はちょっとだけ栽培したつもりでも結構食べ応えがあります。
大量に種を取れたからといって種まきしすぎると大根に追われる日々を迎えることになります。
あえて種まきタイミングでサヤから取り出す作業を挟んだ方がまきすぎ防止にはなりそうですね。
大根の種の自家採取をしよう
今回は大根の種取り方法について紹介しました。
大根はアブラナ科の野菜ですが、アブラナ科アブラナ属ではなくアブラナ科ダイコン属なのでアブラナ科同士での交雑はしにくい特徴を持っています。
大根同士では交雑しますが、それでも大根同士の交雑なので可食部の太った大根を収穫することは可能です。
苦労して種取りまでしたのに、実際に育ててみると思っていたのと違う野菜で来てしまうとショックが大きいですよね。
その点、大根はアブラナ科野菜の中でも種取りしやすい野菜になります。
みなさんもぜひ大根の種取りをしてみてください。
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