秋物野菜はアブラナ科が中心ですが、アブラナ科はとにかく虫食いがひどすぎてなかなかうまく育てられていません。
もう9月も終わりだというのに・・・
あまりにも虫食いがひどいので育苗ポットに種まきして玄関になおし、出張に2日ほどでかけていたら今度はなんと徒長してしまっていました。
しかも、ご覧の通り盛大に徒長しています。
もうブロッコリーの種は使い切ってしまったのでこの徒長した苗をなんとかせねばなりません。
ということで、今回は初心者でもできる徒長苗を復活させる方法を紹介します。
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徒長(とちょう)が起こる原因
徒長は”とちょう”と読みますが、具体的には茎が長く伸びてしまってひょろひょろしている状態をいいます。
上の写真を見ていただけるとわかりますが、ものすごく茎が長くてひょろひょろしています。
中には自重を支えることができずに傾いたり、倒れたりしているものもありますね。
徒長が起こる原因は主にこんな感じです。
- 日照不足
- 密植
- 水分過多
- 高温
- 土に含まれる窒素分が多い
- 風通しが悪い
日照不足の場合は陽の光を求めて首を長くしているイメージを持ってください。
同じように密植も他の苗よりも背を高くして陽の光に当たろうとするから徒長に繋がります。
つまり、①と②は原理としては似ていると考えてください。
密植は種まきの段階で調整することができますし、日照不足については2~3日後の週間天気予報をチェックしてから種まきすることで徒長リスクを減らすことが可能です。
水分過多や高温、土に含まれる窒素分については茎だけ早く成長してしまうことが原因です。
水分過多=水太りのような感覚ですね。
高温対策は難しい部分もあるかもしれませんが、水分や用土の調整はできるので気をつけましょう。
風通しについては成長ホルモンであるエチレンガスが発生することで成長しやすくなってしまうことが徒長の原因になるようです。
バナナ同士を近くに置いているとエチレンガスで熟しやすくなってしまうのと同じ原理ですね。
育苗ポットに深植えして徒長から復活させる
1度徒長してしまった苗は元には戻りません。
図体の割にひょろひょろしている茎はこの先も図体の割にひょろひょろしたままになります。
つまり、徒長のなにがいけないのかというとひょろひょろの茎で体を支えないといけないため折れやすくなることです。
だったら長くなった茎の部分を土に埋めてしまえば自重を支える必要もなくなり問題解決です。
トマトなんかは茎の部分を土の中に埋めてしまうと根が出てくるのと同じ原理ですね。
徒長苗を種まきポットから取り出す
まずは徒長した苗を種まきポットから取り出します。
どこに植えていても対策は同じなので、とにかく徒長した苗の根を傷めないように慎重に取り出してください。
それにしても盛大すぎる徒長なのでどれくらいの効果が期待できるか不安で仕方がないところですね・・・
茎の大半をポットに深植えする
次に茎のほとんどを埋めるくらいの勢いでポットに深植えします。
ポットの半分くらいまで土を入れて、片側に軽く手で押し固めることで深植えしやすくなります。
土から上の部分に出ている茎の部分ができる限り少なくなるように位置決めしたら慎重に土を入れて埋め込んでいきましょう。
土を埋め返して水をあげたら完了
先ほどの盛大に徒長した苗を深植えしたのが上の写真です。
土から上に出ている茎の長さがこれくらいだったら徒長状態もほとんどないといえますね。
まだ苗が幼い段階での植え替えですので水分量の変化に敏感です。
水分過多は徒長の原因になりやすくはありますが、植え替えが原因で苗が萎れてしまっては元も子もありませんのでたっぷり水をあげておきましょう。
育苗に必要な徒長苗はすべて深植えして作業完了
虫食いでどれくらい苗がダメになるかわかりませんので徒長した苗のほとんどを深植えしなおしました。
ここまで深植えすると徒長していたのかどうかもわかりませんね。
あとはもう一度徒長させてしまわないように気を付けながら育苗していくだけでOKです。
まだ苗が小さいうちの徒長だからこそできる応急処置ですが、ちょっとした天候不順でも苗の徒長は起こってしまうので応急処置として覚えておきましょう。
苗が徒長しても深植えしなおすことで復活できます
今回は天候不順などで苗が徒長してしまった場合の応急処置として徒長苗を深植えして復活させる方法を紹介しました。
復活させる方法といっていますが、ただ徒長苗を深植えしなおしただけでなにも難しい作業はしていません。
農家さんのような育苗する苗の数が膨大な場合は徒長苗を深植えしなおすのは大変な手間になると思いますが、家庭菜園レベルであれば十分な応急処置になります。
発芽した苗が徒長してしまってから再度種をまきなおしていると最低でも1週間ほどのタイムロスに繋がります。
白菜なんかはこの1週間のタイムロスがうまく結球するかどうかに大きく影響する可能性もあります。
万が一、苗を徒長させてしまった場合の応急処置として覚えておいてください。
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