トマトやナス、きゅうりの陰に隠れがちではありますが、ピーマンも夏野菜の定番です。
ピーマンと同じ種類ではししとう、トウガラシ、パプリカも同じく夏野菜になります。
トマトやナス、きゅうりとは違って、ピーマン類(ししとう、トウガラシ、パプリカ)は霜が降りるまで長く栽培することができます。
収穫量も多いので1株だけでも十分楽しむことができますし、2~3株あれば時期によっては食べきれないこともあるくらいです。
栽培期間も長いのでコンパニオンプランツと合わせて栽培することで害虫予防や土壌環境も維持していきたいですね。
ということで今回はピーマン・ししとう・トウガラシとコンパニオンプランツの定植方法について紹介します。
【初心者でもできる】完熟したピーマンから来年用の種を採取する方法
ピーマンは暖かくなってきた5月中旬以降に定植する
ピーマンは寒さに弱いので十分に気温・地温の上がってきた5月中旬以降を目安に定植します。
地温は意識しにくいですが、気温なら実際に自分の肌で感じることができますので、寒さを感じなくなってきたらピーマンの定植時期と考えてよいでしょう。
別の記事でも述べていますが、私の住んでいる地域は九州なので暖かくなるのが早いですが、本州以北の地域では植え付け時期はもっと遅くなるので注意しましょう。
苗は種から作りましたが温室で育てていた効果があり、早めに定植できそうなサイズになりました。
とはいえ、まだ畝が開いていなかったので本格的な収穫に入る前のタマネギの畝に混植しました。
ピーマン・ししとう・トウガラシは株間50cmを目安に定植する
ピーマンやししとう、トウガラシは思っている以上に枝葉を広げて育つので、株間距離は50cmを目安に定植します。
同じナス科のトマトはまっすぐ伸びあがっていくだけですが、ナスやピーマン類は横に葉を広げていくので株間を詰めていると日照不足で株が小さくなりがちです。
ピーマン類は少々株が小さく育ってしまったとしても果実はたくさんつけてくれる方ですが、食べきれないほどの収穫量を目指したいなら株間距離はしっかりと確保するようにしてください。
ピーマンはともかく、ししとうに関しては本当に食べきれないくらいよく成ってくれるので家庭菜園におすすめの野菜ですね。
3本仕立てを目安に肥料切れに注意しながら栽培する
ピーマン、ししとう、トウガラシは花をつけるくらいの背丈まで成長すると成長点が3つ又くらいにわかれます。
3本仕立てを目安に、とは書きましたが放っておいても側枝が伸びて上の写真のように茂りはじめてどんどん花をつけるようになります。
あまりにも側枝が増えすぎると株を維持するのに栄養を使うことになるので、側枝は3本程度を目安にして栽培しましょう。
ピーマン類はとにかくよく実をつけます。
収穫量が多いのはうれしいことですが、どんどん実をつけるので2~3週間に1度を目安に追肥するようにしましょう。
あまり追肥はしたくないのですが、実をつけすぎて株が弱ってくると花をつけなくなります。
株が疲れてから追肥してもまた花をつけるようにはなりますが、元気になるまで時間がかかるので収穫量を維持するためにも定期的に追肥するのを忘れないようにしましょう。
栽培期間が長いのでピーマン類はコンパニオンプランツとの混植がおすすめ
同じナス科のトマトが9月頃には栽培が終わってしまうのに対して、ピーマン・ししとう・唐辛子については霜が降り始める時期まで栽培が可能です。
熱帯地域ではピーマン類は多年草の扱いなので温室栽培であれば通年で栽培も可能ということになるような野菜なんですよね。
ピーマン類はとにかく栽培期間が長いので、
- 病害虫の発生を予防する
- 生育を促す
これらを目的としてコンパニオンプランツと混植するのがおすすめです。
- マメ科(枝豆/落花生):窒素を固定する根粒菌が生長を促す
- ネギ科:共生菌が作り出す抗生物質が青枯れ病などの予防につながる
- マリーゴールド:ネコブセンチュウを減らす
ということで、ピーマン類のコンパニオンプランツをざっとまとめるとこのようになります。
生育を促す目的でマメ科を混植する場合、枝豆や落花生、いんげんなどがおすすめですが、個人的には同じように栽培期間の長い落花生と混植することでコンパニオンプランツとしての効果を長期間期待できるのでおすすめ。
ネギ科も病害虫予防としてのコンパニオンプランツではいろいろな野菜に混植できるので万能ですが、家庭菜園の中に彩を持たせることもできるマリーゴールドもおすすめです。
マリーゴールドは種を取って翌年の苗作りにも使いやすいですよ。
今年はピーマン、ししとう、トウガラシに落花生を混植
ということで、今年のピーマン、ししとう、トウガラシのコンパニオンプランツは落花生を選びました。
ピーマン類は栽培期間が長いので何度も追肥が必要になりますが、落花生の根粒菌から窒素を供給して、できるだけ肥料は減らしていくのが目的です。
落花生は背丈も大きくはならずピーマン類の株元を覆ってくれるので雑草対策にもなりますし、過度な乾燥も防ぐことができます。
成長を促す目的でマメ科を選ぶにしても、栽培期間が長く収穫期も同じくらいの時期になる落花生が1番扱いやすいかな、という印象です。
- 落花生:5月→11月、6ヶ月間
- 枝豆:5月→7月、3ヶ月間
- いんげん:5月→7月、3ヶ月間
枝豆やいんげんは種まきは何度かにわけておこなうことができますが、種まきから収穫までの期間は約3ヶ月となります。
連作を嫌う野菜ですので、同じ畝に蒔きなおすことはおすすめできないので栽培期間の長さでは落花生の約6ヶ月間が最長となります。
落花生も霜が降りるくらいの時期まで栽培期間があるので、落花生の収穫タイミングでピーマン、ししとう、トウガラシを撤収してしまえば畝の管理も楽ですね。
ピーマン、ししとう、トウガラシをコンパニオンプランツと一緒に栽培しよう
今回は少しだけ陰に隠れがちですがナス科の夏野菜の定番のピーマン、ししとう、トウガラシの栽培方法について紹介しました。
ピーマン類は同じナス科のナスやトマトに比べると栽培期間が長く、霜が降り始める11月くらいまで栽培することができます。
どんどん花を咲かせて実をつけてくれるので収穫量も多いのが魅力的な野菜です。
その分追肥も必要になってくるのでコンパニオンプランツとしてマメ科を混植することで肥料切れ対策や減肥につながります。
栽培の難しい野菜ではありませんが、実をたくさんつけるので肥料切れさせてしまうことがある点については注意が必要です。
みなさんもコンパニオンプランツと混植して、ピーマン、ししとう、トウガラシの栽培を楽しんでいきましょう。
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