秋・冬野菜といえばハクサイや大根など、アブラナ科の野菜が主役です。
特に鍋料理やキムチなどの漬物にも重宝するハクサイは家庭菜園でもぜひ育ててみたいですね。
ただし、アブラナ科は虫食いが激しく、ハクサイは種まき時期を間違えるとうまく結球しなくなるので思っているよりもハードルが高いのも特徴です。
スーパーで買ってもそれほど高くもないのでわざわざ栽培しなくてもいいんじゃない?と感じる方もいそうですね。
それでも、家庭菜園で自分の手で育てたハクサイを使った料理を楽しめるなら1番うれしいですよね。
さらに今回は自家採取したハクサイの種を使ってみます。
ということで今回は自家採取した種を使って白菜の種まき・栽培をする方法を紹介します。
ハクサイは種まきが遅れると結球できなくなるので要注意
ハクサイの種まき時期は8月下旬から9月上旬頃までです。
同じアブラナ科の秋野菜には大根やブロッコリー、小松菜、水菜などたくさん種類があります。
他のアブラナ科は生育が遅くなるだけで真冬でも少しずつ成長してくれますが、ハクサイだけは種まきが遅れると結球せずに残念な結果となるので注意が必要です。
ハクサイは外葉の緑色の部分が光合成することで結球を促します。
成長するために必要なエネルギーは外葉が蓄えてくれるわけですが、種まきが遅れると外葉が十分に成長する前に秋の涼しい季節を迎えてしまい、結果として結球するだけのエネルギーが不足してしまうことになります。
このため、ハクサイの種まき時期はごく限られた期間しかないので種のまき遅れは厳禁ですし、育苗が失敗してしまうと種をまき直してもちゃんとしたハクサイの収穫までこぎつけることができなくなります。
8月下旬から9月上旬はまだまだ虫の多い季節ですので育苗難易度も高いですが、大事に丁寧に育てていきましょう。
ハクサイの種は購入しても数が少ないので自家採取がおすすめ
同じアブラナ科の小松菜の種は1袋の中にかなりの量の種が入っていますが、ハクサイの種はとても少ないです。
その割にハクサイの種の価格は高めに設定されているのがデメリットです。
その点、自家採取してしまえば数年かかっても使いきれるかどうか怪しいだけの種を採取することができます。
この写真は小松菜1株から取れた種ですが、ハクサイも1株から同じレベルの種を採ることができます。
他のアブラナ科の野菜と交雑しやすいので自家採取する場合は他のアブラナ科の花を咲かせないように注意が必要ですが、自家採取するメリットはかなり大きいのでおすすめです。
ハクサイの種まきは乾燥に注意しつつ浅く覆土する
ハクサイの種は好光性種子ですので発芽するためには太陽の光が必要です。
覆土を厚くしてしまうと光が届かなくなって発芽しないので覆土は浅くするように注意しましょう。
ハクサイは好光性種子ですが、種まき時期はまだ残暑も厳しいため乾燥には注意が必要です。
陽の光は届けつつ、乾燥させないようにするのは結構大変なので夏の終わりごろからはじめるアブラナ科の育苗は難易度が高いですね。
天気予報もチェックしながら、雨空が続くような時期を狙って種まきするのがベターです。
今回の種まきはお盆前と少し早めでしたが、天気予報は1週間を通してグズグズな感じ。
家を空ける時間も長くなりますが、水やりの心配がいらなさそうだったので種まきを決行しました。
ハクサイは発芽したら防虫ネットでトンネル掛けする
今回は狙い時バッチリだったようでお盆明けに帰宅してみるとハクサイが発芽していました。
小松菜で苦戦していたのがウソのようなバッチリな発芽状況でしたがまだまだ油断は禁物です。
ハクサイなどのアブラナ科はとにかく害虫が寄ってきやすく、葉を食い荒らされて枯れてしまいやすいです。
枯れなかったとしても食害がひどくて生育が遅れてしまい、うまく結球しない可能性もあります。
このため、ハクサイの栽培では、
- 発芽したらすぐにトンネル掛けして防虫対策をする
これを忘れずにやっておくようにしましょう。
ハクサイの苗は育苗してから畝に定植する
ハクサイは生育が遅れてしまうと結球しなくなってしまう恐れがあること、害虫が非常によってきやすいので防虫対策が必要となることから、畑に直播するのではなく育苗してから定植するのがおすすめです。
育苗中も定植後も防虫対策はしっかりと行い、うまく活着しなかったときの保険のために苗は多めに準備しておきましょう。
まき直しがきかないのがハクサイ栽培の難しいところですので、予備の苗はあっても困ることはありませんね。
秋が深まる11月:とても大きく成長し結球がはじまりました
定植したから1ヶ月半ほど経過しました。
今年も定植が遅れて結球できるほどには成長しないかな、と思いましたがごらんの通りとても大きく成長しました。
少し結球も始まっているようなのでこのままいけば立派なハクサイが収穫できそうです。
ただ、大きいハクサイもあれば小さいハクサイもあってサイズ感がかなりまちまちです。
定植した時期はそれほど変わらないのですが…無双と郷愁50日の2種類から種取りしているのでサイズ感の違いは親の違いのような気がしますね。
まぁ、これはこれでおもしろいのでOKですね。
自家採取した種を使ってハクサイを栽培しよう
今回は自家採取した種を使って白菜の種まき・栽培をする方法を紹介しました。
ハクサイは秋野菜の中でも種まき時期が限られていて、さらに害虫も寄ってきやすいので栽培が難しいのが特徴。
栽培初期は手がかかりますが、順調に生育して結球がはじまりだすところまでこぎつけることができればあとは収穫を待つだけです。
鍋やキムチ、漬物にとハクサイは欠かせない冬野菜です。
今年は自家採取した種を使って自家製ハクサイを満喫できるように丁寧に育てていく予定です。
ぜひ参考にしてみてください。
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