そろそろ秋の葉物野菜のシーズンが近づいてきていますが、まだ夏の暑さも残っていて秋野菜の育苗が難しいですね。
今年はアブラナ科の水菜・小松菜・ハクサイ・ブロッコリーの種取りしたのですが、交雑しやすいアブラナ科をいっぺんに種取りしたので今回栽培を始める水菜がちゃんと水菜として育つのかは不透明です。
いつも生育が遅れがってなのでできるだけ早めの種まきをしたのですが、1回目の種まきは発芽したものの全滅してしまいました。
ということで、2回目は1回目の失敗を教訓にして夏の暑さが厳しい時期でも自家採取した水菜の種を使って栽培できるようにチャレンジしてきます。
1回目の種まきで水菜が全滅した理由は水切れ
1回目の水菜の種まきは育苗ポッドに行いました。
発芽スムーズでしたが天気の良い日が続いた際に水切れで枯れてしまいました。
朝の水やりは欠かさずに行っていたのですが、やはり日中の暑さで育苗ポッドはカラカラになってしまう環境が厳しかったようです。
同じように種まきした小松菜は発芽もそろわず、そして発芽したと思ったらすぐに枯れて消えてしまっていました。
1回目の種まき失敗は、
- 育苗ポッドの水分が日中の暑さで飛んでしまい、水切れした
- 日当たりの良い場所に育苗ポッドを置きすぎた
- 天気の良い日が続くと種まきしても発芽しにくく枯れやすい
という3つの原因が考えられます。
こまめな水やりができればよいのですが、専業農家でもないので平日昼間は畑を見ることができませんので解決はちょっとハードルが高いです。
育苗ポッドを日当たりの良い場所に置きすぎたことが原因だったとして、日当たりの悪い場所に置けば徒長苗になってしまいやすいので日当たりは確保できた方がいいです。
そして、小松菜を見る限り、天気が良い日が続くと暑すぎて発芽がうまくいっていないように見えました。
水菜は小松菜よりも種が小さいので発芽しやすいようですが、逆に吸水力の面では種の小ささがウィークポイントになってしまうので枯れやすくもあります。
自家採取した種は購入した種に比べると発芽が弱い
昨年の水菜栽培はタキイ種苗の紅法師を購入して育てましたが、虫食い対策は必要でしたが発芽に苦労することもなく順調に生育しました。
ただ、自家採取した種になると購入した種に比べると若干発芽率が落ちます。
タキイ種苗の紅法師は処理のされた種ではありませんでしたが、発芽はとてもよかったです。
自家採取した水菜の種も悪くはありませんが、タキイ種苗の紅法師には勝てません。
同じ時期に採取した小松菜の種の発芽率は水菜よりも明らかに悪いのは実際に種をまいてみてわかっています。
- たくさん種が取れるので冷蔵庫に入りきらず保存環境が悪かった
- 良質な種だけを選んだわけではない
- 発芽を促すようなコーティングがされていない
今年の春はアブラナ科の種取りを大量に行いました。
アブラナ科は交雑するので本来であれば避けるべきなのですが、種がなかったので大量確保のために水菜をはじめ、小松菜・チンゲンサイ・ハクサイ・ブロッコリーの種取りを行いました。
アブラナ科は1株から大量の種を採ることができますが、量が多いので良質な種だけを選り好みするのは面倒です。
種は大量に取れるのだから多めにまいてしまえばOKというスタンスの方が手がかかりません。
自家採取なので発芽用のコーティングもないため保存環境が悪ければ発芽率も落ちてしまいます。
量がたくさん採れるのもあってアブラナ科の種は常温保存となっているのも発芽率を下げてしまう理由になっていますね。
夏の暑い時期の種まきは芽出しをしてから行う
1回目の種まきが失敗に終わった理由を考察して、2回目の種まきでは失敗しないようにちょっと工夫してみました。
- 直播き or ポットにまくのではなく芽出しする
- 芽が出たらすぐに畑に直播き or ポットに種を植え付ける
工夫といっても先に芽を出しておくくらいのものでそれほど手がかかることはやっていません。
でも、これだけで管理がとても楽になるので夏場の種まきにはおすすめです。
水菜の芽出しのやり方
まず、夏場の種まきのハードルの高さは水切れが起きやすいことが原因ですので先に芽出ししておきます。
芽出しは、まずアルミホイルの上にキッチンペーパーを敷いて水で濡らします。
次に水菜の種をまいて上からティッシュペーパーなどの薄い紙をかけてあげます。
最後に水菜の種は好光性種子なので適宜水やりをしながら日が当たるところに保管するだけでOKです。
芽が出たらすぐに種まきをする
水菜の種は順調にいけば3~4日で芽が出ます。
今回はなぜか芽が出るのが早くて翌日にはチラホラ芽がでている種がありました。
芽が出たらすぐに種まきをするのが重要なポイント。
双葉が開ききってからの種まきは根の方向も気にしなくてはいけないですし、株が大きい分だけ水切れに敏感になります。
上の写真くらいのタイミングで種まきできれば、
- 種蒔きの際に根の向きを気にしなくてもよい
- 自分で根を張って双葉を広げることができる
- 水切れしないように根張りがよくなる
と考えられます。
種まきは発芽するまではたっぷり水をあげて、発芽してからは適度な水やりに切り替えることで根張りがよくなります。
発芽してからもたっぷりと水やりしていると、なにもしなくても根の周りに水があるので根が伸びにくくなります。
吸い上げる努力をしなくてもすぐ近くにあるから事足りてしまうイメージです。
このため、発芽したらあとは自力で成長していける環境づくりのためにも早めの種まきを意識してください。
今回は畑に直播き&筋播きで挑戦
2回目の種まきは畑に直播きかつ筋蒔き挑戦してみます。
理由は大量に発芽させてしまったからです・・・育苗するのも手間がかかりますしね。
自家採取で種に余裕があるからって調子に乗ってしまいました。
そこそこ根が伸びている種もありますが、気にせずまいて覆土していきます。
ふわふわに覆土するのではなく、少しだけ鎮圧してあげるのがポイントです。
無事に成長してくれればいいですが、どうでしょう?
無事双葉を広げた水菜を確認。順調です
数日後に水菜の種をまいた畝を確認したところ、無事双葉を広げていました。
ここまでくれば過度な水切れに注意すればいいだけなのでとても楽です。
やはり種蒔き直後の管理が面倒なのに比べると雲泥の差です。
種はたくさんまいたので間引きは必要だと思いますが、適宜雑草の処理をするタイミングでまびいていきます。
アブラナ科は虫食いが厳しいので防虫ネットをかける
秋野菜の宿命といいますか、9月になってもまだまだ元気に虫が活動しているので若葉はすぐに虫食いに合ってしまいます。
特にアブラナ科はカメムシに食い荒らされてしまって枯れてしまうので要注意。
家庭菜園はできるだけ手をかけないのがモットーですが、収穫できなければ元も子もありませんので防虫ネットはかけておきましょう。
カメムシはこのオレンジ色のヒナメガメというのが多いですが、とても小さいカメムシもいるので防虫ネットの網目は細かいサイズを選びます。
宿敵ヒナメガメとさらに小さい虫まで防ぐことができれば秋野菜も安泰です。
防虫ネットの固定はたいてい土をかけるんですが、面倒だったので端材を集めてきて置いています。
隙間ができないように注意しておいていますが、今のところ大丈夫そうです。
暑さ対策をして水菜を栽培しよう
今回は夏の暑さが厳しい時期に自家採取した水菜を発芽させて栽培する方法を紹介しました。
自家採取した種は保存状態が悪くなりやすいので発芽率も購入したものに比べると落ちる傾向にあります。
それに加えて、夏の暑さが水切れに繋がって発芽しにくい状況を作り出すのでやっかいです。
秋・冬野菜はまだ夏の暑さが抜けないどころか残暑が残っている時期から種まき・育苗が始まります。
ここで遅れてしまうと収穫時期も遅れてしまうので、しっかりと対策しながら栽培していきたいですね。
暑さの厳しい時期は芽出しをしてから種まきをすると楽に育てることができるので試してみてください。
コメント