マメ科の野菜は栄養素である窒素を固定してくれるコンパニオンプランツとして他の野菜と一緒に混植されることが多いです。
枝豆、平さやいんげん、スナップエンド、四角豆などいろんな種類のマメ科野菜がありますね。
コンパニオンプランツとして優秀なこれらの野菜ですが、混植する野菜との組み合わせも考えないと思ったほどうまく育たないことがあります。
それほど難しく考える必要はないのですが、実際にコンパニオンプランとして混植してみて思うように栽培できなかったこともあったので備忘録的な意味としてもお伝えできればと思います。
ということで今回はマメ科野菜をコンパニオンプランツとして植える場合の注意点について紹介します。
マメ科野菜を混植する場合は栽培背丈に注意する
マメ科の野菜といっても枝豆と落花生・スナップエンドウ・平さやいんげん・四角豆では成長する背丈が全然違います。
- 枝豆・落花生:ひざ丈
- スナップエンドウ・平さやいんげん・四角豆:背丈
ひざ丈程度にしか成長しない枝豆や落花生であれば成長しても他の野菜の日当たりを遮ってしまう恐れは低くなります。
逆にひざ丈程度にしかならないので混植する野菜によっては埋もれてしまって日が当たりにくくなってしまい、結果として思うように生育しないこともあります。
逆にスナップエンドウ・平さやいんげん・四角豆などのツル性のマメ科野菜は成長すると人の背丈ほどのサイズにまで成長します。
混植する野菜によっては完全に埋もれてしまう可能性も高く、日光が遮られて生育不良になる可能性も高くなってしまいますね。
単純に生育する背丈の問題で日当たりを遮ってしまったり、逆に埋もれてしまう可能性を考慮しておくのがベターということ。
どんな野菜と混植するか検討する段階である程度想像できるのでうっかりしないようにだけ注意しておきましょう。
同じくらいの背丈の野菜と混植する場合、成長速度に注意する
スナップエンドウ、四角豆、平さやいんげんはツル性なので同じく支柱が必要となるトマトやきゅうりと混植できないかと考える方もいると思います。
スナップエンドウはトマトやきゅうりとは栽培するタイミングが異なるので候補からは外れますが、平さやいんげんやいんげんは年に3回ほど栽培タイミングのある野菜なので支柱を共用できれば嬉しいですね。
ただ、平さやいんげんなどツル性マメ科野菜はトマトやきゅうり背丈がほとんど同じで、同じスペースの中で栽培することになるのでお互いが成長を邪魔しあうことになります。
実際、きゅうりの支柱を利用して栽培してみようと思って植えてみた平さやいんげんはどこにいるのかわかりにくく、収穫量も非常に少なかったです。
逆にきゅうりの成長を阻害して平さやいんげんだけ育つというパターンもあり得たと考えられます。
マメ科野菜と混植するおすすめの野菜の組み合わせ
マメ科野菜はネギ科を除けばコンパニオンプランツとして優秀な野菜ですが、メインの野菜とコンパニオンプランツの両方をうまく栽培するためには収穫時期や成長背丈の組み合わせを考えて植え付けしていきましょう。
四角豆とトマト・きゅうりは収穫期がズレているので混植はおすすめ
四角豆とトマト・きゅうりの混植は収穫時期がずれているのでおすすめです。
四角豆の植え付け時期はG.W.ごろから始まりますが、収穫は9月ごろの秋の気配が漂い始めるころからはじまります。
そのころにはトマトもきゅうりも栽培は終わっているので、収穫期に向けてグングン成長してきている四角豆がいい感じに支柱に茂るようになってきます。
四角豆は収穫期前まではそれほど生育が旺盛ではないのですが、ツル性ではあるので支柱は先に用意しておいてあげる必要があります。
せっかく用意した支柱が活躍するのは9月以降になるのでそれまでに他のツル性野菜の栽培を進めるのはとても効率的ですね。
写真はきゅうりの支柱に茂る四角豆ですが、台風で支柱が倒れてしまいました。
自然素材の笹を使って支柱を立てていましたが強度はイマイチなので要注意ですね。
スナップエンドウは春先まで背丈が低いので混植向き
スナップエンドウは秋に種まきをして越冬し、春先から収穫が始まったと思ったらG.W.ごろにはサクッと収穫が終わってしまいます。
冬の間は背丈はせいぜいひざ丈程度で、ひょろひょろと伸びているだけです。
寒さにやられて枯れてしまう株もあるくらいなので、日当たりが悪くならないように配慮はしつつホウレンソウなどの野菜と一緒に育ててあげると生育を助け合いながら防寒対策も行えます。
春の収穫が終わったら支柱はそのまま次のツル性野菜の収穫に使うことができます。
トマトやきゅうりの定植はちょうどG.W.くらいからになると思うのでタイミングもばっちりですね。
落花生は株元がすっきりしているナスとの混植がおすすめ
落花生は花が咲くと地中に潜り込んで実はそのまま地中でつけるという変わった性質を持ちます。
収穫は9月~11月頃となるのでそれまでは落花生を植えた畝を耕すことはできないことを考えると、収穫終わりの時期が落花生とだいたい同じくらいの時期になる野菜を混植するのがベターです。
落花生はひざ丈くらいまでしか成長しませんが、結構茂るので同じくらいの背丈に成長する野菜は生育を阻害してしまいます。
ナスは3本仕立てで140~150cmくらいの高さまで成長すると想定できて、株元の方は枝葉もスッキリさせて栽培します。
このため、落花生の葉がどんなに茂ってもナスの生育には影響がなく、窒素固定による栄養分の供給も行えるので混植するのにおすすめです。
マメ科野菜をコンパニオンプランツとしてうまく混植しよう
今回はマメ科野菜をコンパニオンプランツとして混植する際の注意点について紹介しました。
混植に適さないのはネギ科の野菜くらいのもので、基本的にマメ科野菜はコンパニオンプランツの多さ間的存在です。
ただし、ツル性のマメ科野菜は栽培時期と背丈を意識して栽培しないとメイン or コンパニオンプランツのいずれかの野菜の生長を阻害してしまうことも考えられます。
いつ成長するのか、どれくらいの背丈に成長するのかを意識して混植することでコンパニオンプランツとしての効果を十分に引き出すことができます。
ぜひ参考にしてみてください。
【コンパニオンプランツに最適】種取りしたマリーゴールドから発芽させる方法
【例もつけて紹介】コンパニオンプランツは相乗効果と空間活用の2種類の考え方を覚えておこう
コメント