ウリ科で発生しやすいのがうどんこ病。
ズッキーニはウリ科カボチャ属の野菜なので、うどんこ病が発生してしまうと同じウリ科でもあるきゅうりにもうつる可能性があるので要注意。
とにかくうどんこ病は初動が大事なのでよーく読んでください。
今回は初動が肝心なズッキーニにうどんこ病が発生した場合の対処方法について紹介します。
うどんこ病ってどんな病気?
葉や茎がうどん粉をかけたように白くなる症状で、他の病害と容易に区別できる。一箇所から始まり、広がるとともに分生子(無性胞子)を形成して離れた所にも感染する。冬になると有性生殖を行って黒い粒状での子実体(子嚢殻)を形成し、この形態で越冬するが、温暖地では有性生殖が起こりにくい傾向がある。後に子嚢殻の内部には子嚢と子嚢胞子を作る。子嚢殻の表面には、複雑な形の付属糸が生えており、これが分類の基準となる。
うどんこ病菌の分生子は他の糸状菌よりも豊富に水分を含み、しかも吸湿性が良いため乾燥条件でも発芽できる。他の糸状菌と同様に高湿度下でよく増殖する。しかし分生子は過剰に水を含むと膨張し、原形質膜が破れて死ぬ事があり、発芽率が低下する。
みなさんお馴染みWikipediaによりますと、うどん粉をかけたように白くなる症状と書かれています。
うどん粉でも片栗粉でも小麦粉でもいいですが、とにかく葉の表面が白くなるんですね。
その白くなるのが「うどん粉をかけたように見える」ことからうどん粉病と呼ばれているようです。
ここの赤丸部分の葉は特に白くなっていて、うどん粉病の症状が進んでいる部分になります。
他の葉よりも黄色く見えるのはうどん粉病の影響でうまく光合成ができなくなってきているため葉が弱ってきたのが理由。
うどん粉病は胞子を飛ばして広がっていくのでまわりの葉の白い部分は同じくうどん粉病になります。
ズッキーニの葉は白い模様があるので間違えないように
ズッキーニの葉には白い斑点のような模様があります。
一見うどん粉病の初期症状に見えなくはないんですが、よく見ると糸状菌ではないのがわかります。
見分け方のポイントは葉の裏側にも白い斑点があるかどうか。
白い斑点があればうどん粉病の印なので速やかにうどん粉病対策に移りましょう。
うどん粉病は同じ科の野菜で伝搬する
うどん粉病はどの野菜でも発生する病気です。
嬉しくはないですが、ポピュラーな病気ですね。
どんな野菜にでも発生するのであれば、1ヶ所にうどん粉病が発生すると大惨事になるような気がしますが、うどん粉病は同じ科の野菜で伝染します。
- ウリ科:きゅうり、ズッキーニ、かぼちゃ、スイカなど
- ナス科:ナス、トマト、ピーマン、パプリカなど
今回はズッキーニでうどん粉病が発生したので、うちの畑でいうならきゅうりとスイカにもうどん粉病が伝搬してしまうリスクがあります。
というか、夏野菜はウリ科とナス科のオンパレードなので1種類にうどん粉病が発生した時点で結構リスクが高い状態になってしまいますね。
ズッキーニにうどん粉病が発生した場合の対応方法
我が家はズッキーニにうどん粉病が発生してしまいました。
全部で9株あるうち、ひどい状態のものはありませんでしたが、いずれの株でも軽微なうどん粉病が確認できてしまいました・・・
かかってしまったものはしょうがないので、すぐにやれることをやっておきます。
少しでもうどん粉病の被害を抑えるためにはいかに早く行動を起こすかがカギになってきます。
うどん粉病になっている葉を切り取る
まずはうどん粉病の病原を株から切り離していきます。
粉がふいている症状が強いものだけでなく、まだそれほどひどくないものも切り取ります。
特に、ズッキーニは収穫した部分より下の葉については切り落とした方が風通しもよくなるのでためらわずにバッサリ落としていきましょう。
うどん粉病の糸状菌は越冬することができるので畑の中にうどん粉病にかかった葉を捨てることはうどん粉病の蔓延につながるので絶対にやめましょう。
うどん粉病の葉を処理した次いでに周辺の雑草も撤去。
うどん粉病は畑の中に残さないのが鉄則です。
殺菌スプレーで対策する
うどん粉病を改善するにはお手製のスプレーや市販の殺菌スプレーを利用する手もあります。
- 酢スプレー:1%濃度の食酢水を作ってスプレーします
- 重曹スプレー:濃度0.1%の重曹水を作ってスプレーします
- 殺菌スプレー:うどん粉病用のスプレーを購入します
スプレーは食酢や重曹で簡単に自作することが可能ですが効果てきめんといくかどうかは怪しいところ。
ざっくりと水溶液の濃度を書いてみましたが化学の実験ではないので厳密にはかる必要はありません。
酢スプレーであれば1000mlの水に10mlの酢を入れてあげるくらいのざっくり感でOK。
重曹の場合も同じで1000mlの水に1gの重曹ですね。
できればお手製スプレーでうどん粉病対策をしたいところですが、症状が改善しない場合には殺菌スプレーを使います。
ただし、殺菌スプレー=薬剤なので、できれば使いたくないですね。
個人的には症状のひどいものは切り取って、軽い葉についてはスプレーで様子見というのがセオリーだと思います。
うどん粉病の気づき点
うどん粉病にかかっている葉を見ていて気付いたのは、
- 下の方についている葉の方がうどんこ病の割合が高い
- 上の方の元気のよい葉は無症状
- 何日か雨が降らなかった間に蔓延した
というポイント。
ズッキーニは収穫位置よりも下の葉は落とすのがセオリーといわれていますが、これは風通しを良くしたり栄養の分散を防ぐためです。
個人的に感じたのは草勢が落ちてくるとうどん粉病にかかりやすいんじゃないかということ。
害がないなら葉は落とさないスタイルでしたが、セオリー通り収穫したらそこよりも下にある葉は切り取る方針でうどん粉病対策をしたいと思います。
あとは、乾燥状態も糸状菌の蔓延しやすい環境になる模様。
梅雨なのに数日間雨が降らなかったんですが、草勢も強くなってきてもう頻繁な水やり入らないだろうということで静観していたんですが、結果としてうどん粉病の蔓延に繋がってしまいました。
ズッキーニに関しては雨が少ない時は軽く水やりをしてあげることがうどん粉病対策になりそうです。
うどん粉病とうまく付き合ってズッキーニを収穫しよう
今回はズッキーニのうどん粉病対策について紹介しました。
まさか、はじめたばかりのうちの家庭菜園でうどん粉病が出るとは思っていませんでしたが、糸状菌はどこの畑でも存在しているのでうどん粉病のリスクはあります。
大事なのは早期対策。
我が家はバシバシ葉を切り落として風通しをよくしました。
幸い、草勢が弱ってきている下葉ばかりがうどん粉病になっていたのできれいさっぱり取り除くことができました。
それでも、うどん粉病菌がいなくなったわけではないので収穫期間中にさらなる蔓延を招かないように十分気を付けながらうどん粉病に付き合っていこうと思います。
みなさんもうどん粉病を見つけたら即断即決で対処していきましょう。
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