のらぼう菜の栽培方法とコンパニオンプランツとの混植

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のらぼう菜

のらぼう菜という野菜を聞いたことがある方は結構少ないんじゃないかと思います。

私も会社の同僚から聞くまでは全く聞いたことがなくどんな野菜かわかりませんでしたが、「菜」がつくということはアブラナ科かな?というくらいの想像しかできませんでした。

このアブラナ科という想像はあっていたのですが、なばななどのかき菜の一種でとう立ちしたつぼみと茎を一緒に収穫して食べます。

聞きなれない野菜ですが、育てやすくとても美味しい野菜ということで毎年育てていきたい野菜だな、と感じています。

とはいえアブラナ科なので夏の暑さが残る間は食害には要注意です。

ということで今回はのらぼう菜の栽培方法とコンパニオンプランツとの混植について紹介します。

 

のらぼう菜ってどんな野菜?

のらぼう菜(のらぼうな)は、あきる野市、青梅市など東京都西多摩地方、埼玉県飯能市、比企郡小川町付近、などで多く栽培されるアブラナ科アブラナ属の野菜で、江戸東京野菜の一つである。江戸時代初期に、各地で栽培されていたと伝えられる。耐寒性に優れ、天明の大飢饉と天保の大飢饉の際に人々を飢餓から救ったという記録が残る。かき菜などの「なばな」と同系統だが、在来種のアブラナ(和種 なばな)ではなくセイヨウアブラナ(洋種 なばな)に属する

参照:Wikipedia > のらぼう菜

Historyを知るならWikipediaを頼りにするのが楽ちんなのでのらぼう菜について調べてみると、江戸時代から栽培されていた伝統野菜で天保の大飢饉の際に大活躍したとのこと。

江戸時代から栽培されていた野菜っていうのは驚きですが、味の良い伝統野菜ならばぜひとも我が家の家庭菜園にも取り入れていきたい野菜ですね。

ちなみに、小松菜は奈良時代から育てられていますが、ハクサイは明治、チンゲンサイは昭和になって日本に入ってきた野菜です。

 

身近に感じる野菜でも意外と日本で食卓に並ぶようになったのは最近だったりするのは驚きですね。

そういった意味でものらぼう菜の栽培は長い歴史がありますね。

のらぼう菜はポットで育苗してから定植するのがおすすめ

ポットで成長したのらぼう菜

冒頭でも触れましたが、のらぼう菜はとう立ちしたつぼみと一緒に収穫して食べるかき菜の一種になります。

1株でたくさんの収穫が期待できるので、小松菜・チンゲンサイのような筋蒔きして間引き菜を楽しみながら栽培していくような野菜ではないため、ある程度大きくなるまで育苗ポッドで栽培してから定植するのがおすすめです。

上の写真はさすがに定植しないとやばいだろう・・・ということで育苗ポッドから取り出したもの。

複数株を1つの育苗ポッドでここまで育ててしまうとバラすのが大変なので、育苗ポッドで育てるにしても1・2株程度までにとどめておくのがベターですね。

 

育苗ポッドで育てたのらぼう菜を1株ずつに分ける

のらぼう菜を1株ずつにばらす

のらぼう菜をある程度のサイズまで育苗ポッドで育てたら、定植のタイミングで1株ずつに分けます。

5・6株を1つの育苗ポッドで育てていたので1株にばらすのは大変でしたが、根を痛めすぎずいい感じに分けることができました。

種の管理さえしっかりできていればアブラナ科の種は発芽率がとてもよいので育苗ポッド1つに2粒程度の種まきで栽培していくのが案外楽かもしれませんね。

密植しすぎたので徒長気味になっている

徒長したのらぼう菜

のらぼう菜を1株にばらしてみて気づきましたが、茎が長く徒長してしまっています。

ヒョロヒョロの苗ではないので最初に徒長してしまった後はしっかりと育ってくれていたようです。

徒長苗でもこれだけ育ってくれれば問題なく栽培することができるのでとりあえずOKですね。

生長点が埋まらないように注意しつつ徒長茎を土に埋めて定植する

植え付けたのらぼう菜

今回育苗ポッドで育てたのらぼう菜は徒長気味に育ってしまっていたので、定植の際に徒長した茎の部分を土の中に埋めてしまいます。

ただし、本葉が出ている生長点の部分は土に植えない方がベターなので要注意です。

定植したのらぼう菜

こんな感じで徒長した茎の部分を地中に植えて生長点から上を地上に出して定植してあげれば徒長なんて関係なくなります。

ぱっと見は元気に育ったのらぼう菜のように見えますよね。

茎の部分から折れてしまう心配がなりますし、徒長苗は徒長部分を地中に埋めてしまってテコ入れしてあげるのがおすすめです。

のらぼう菜のコンパニオンプランツ

コンパニオンプランツも一緒に定植する

のらぼう菜はアブラナ科の野菜なのでコンパニオンプランツも他のアブラナ科と同じように選定することができます。

のらぼう菜のコンパニオンプランツ

  • レタス・シュンギクなどのキク科野菜
  • ニンジン・パセリなどのセリ科野菜
  • アカザ科のホウレンソウなど

レタスやシュンギクなどのキク科野菜やニンジン・パセリなどのセリ科野菜は害虫忌避効果があるのでのらぼう菜の虫食い被害を抑えるコンパニオンプランツとしておすすめです。

 

今回ののらぼう菜の定植ではコンパニオンプランツとしてニンジンを一緒に植え付けました。

あとはスペースを利用してはつか大根も植えていますが、こちらもアブラナ科の野菜ですのでニンジンはコンパニオンプランツとなりますが、のらぼう菜とはつか大根で見れば同じアブラナ科の野菜なので害虫の被害を増やしてしまうリスクがあります。

今は10月中旬なので食害はグッと減っている時期なので問題ないとは思いますが、ニンジンの頑張りに期待するしかないですね。

伝統野菜ののらぼう菜を栽培しよう

今回はかき菜の一種である伝統野菜ののらぼう菜の栽培方法とコンパニオンプランツについて紹介しました。

全然聞いたことのない野菜でしたが、同僚のおかげでこんな伝統野菜を育てることができてうれしく思います。

なにより、たいして広くもない家庭菜園で栽培するなら成長したら株ごと引き抜いてしまう小松菜やチンゲンサイに比べて1株あたりの収穫量がグッと多くなるかき菜を育てることができるのは非常に大きなメリットです。

 

伝統もあり、育てやすくて味も良い。

それに加えて1株でたくさんの収穫が期待できるのでのらぼう菜は家庭菜園での栽培にとてもおすすめです。

ぜひ試してみてください。

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