人生最大のお買い物となる新築一戸建て。
我が家はオール電化のZEH仕様で建てることにしました。
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)という名前が以前よりも定着してきましたが、知名度としてはまだまだ。
ただでさえ新築一戸建ては高価なのに、そこでさらに高級仕様のZEHを選んだのには明確な理由があります。
そこで今回はオール電化の新築一戸建てをZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様で建てた理由について紹介します。
これから新築一戸建ての購入を考えられている方々の参考にしてください。
太陽光発電の回収期間から考えるメリット・デメリット。2021年以降でも売電利益は出せるのか?
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)ってどんなもの?
ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。
餅は餅屋ということで、経済産業省HPより拝借しましたが、ZEHを簡単に説明すると、
- 年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅
一次エネルギーとは
- お湯を沸かしたり料理の際に必要なガス
- 電化製品を動かすために必要な電力
のことを指しています。
電力会社は火力発電や水力発電、風力発電など、あとは原子力発電ですね。
これらの発電方法を利用して家庭に電力を供給してくれていますが、火力発電では燃料が必要となります。
戸建ての屋根に設置したソーラーパネルで発電した電力を使用することで、これらの一次エネルギーに頼らずにすべて自家発電してしまおうというのがZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)の考え方です。
もちろん、ソーラーパネルを利用した太陽光発電だけではなく、断熱性を高めて冷めにくく・暑くなりにくい家づくりもされています。
わが家がZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)を選んだ理由
我が家はZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)で建てていますが、最初からこんな仕様の住宅があることは知りませんでしたが、一戸建てを購入するのであれば少なくとも電力インフラに関しては自家発電でまかなうことができるようにしておきたいと考えていました。
その理由は地震です。
私は2016年に起きた熊本地震で生まれてはじめて震度6の地震を体験しました。
正確にいうと震源地からはそこそこ離れていたので震度6ではありませんが、7階に住んでいたのでとにかくすごく揺れました。
幸い、水・電力・食料すべての供給は途絶えることはなく、住んでいたマンションの損傷もありませんでしたが、テレビで見る光景だけではなく、会社の同僚の自宅が倒壊した話などを聞いているといろいろと考えさせられるものがありました。
余震もしばらく続いていましたので、近くの大型スーパーに車中泊している方もいたりして、その当時はピリピリした空気が立ち込めていたのを覚えています。
つまり、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)を選んだ理由は電力インフラが遮断してしまっても自家発電で対応できるようにしておきたかったという理由です。
水はなかなか自前で準備するのは難しいですが電力に関しては太陽光発電と蓄電池があればなんとかなります。
自然災害は近年、かなり増えてきているように思いますので自分でできることはやって備えておきたいと痛感したからです。
水は井戸を掘ればなんとかなるかもしれませんが、そこまでは対応できませんでした。
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)に申請すれば補助金がもらえる
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)の魅力は一次エネルギーをゼロにすることで環境負荷を低減することができるだけではなく、補助金がもらえるメリットがあります。
ただし、ZEH仕様にするために、
- 太陽光発電を導入する ※都市部に限るZEH Orientedでは太陽光発電は必須ではない
- 断熱仕様をZEH水準まで高める
という項目を満たす必要があるため、住宅メーカーによっては断熱仕様をZEH水準まで高めるためにコストアップしてしまう可能性があります。
太陽光発電については、屋根を利用してソーラーパネルを設置する必要があるため追加コストは避けることができません。
その一方で、ZEHによる補助金は60万円~115万円/戸。
太陽光発電を載せるだけで補助金なんて軽く飛んでしまいますので、ZEH仕様の一部を負担してくれるものと考えておきましょう。
それでも60万円~115万円の補助金をもらうことができるのはとても大きいですね。
我が家の場合、ZEH仕様にするために必要となったコストアップはソーラーパネルと蓄電池の設置のみ。
断熱仕様は元々クリアしていたのでOKでした。
坪単価が高かったのは標準スペックが高かったから。
どれくらいのスペックの家が建てられるのかは最初に質問しておくべきでした。
ZEH仕様にして補助金がもらえれば、蓄電池設置費用のほとんどをまかなうことができます。
ZEH仕様にすることでどれくらいのコストアップが生じるのかを事前にハウスメーカーに確認しておくと、補助金がもらえた場合のイニシャルコスト(設置にかかる初期費用)がどれくらいになるかを正確に把握することができますよ。
私は専門家ではありませんのでZEHの詳しい要件については環境共創イニシアチブのZEH補助金を読み込んでください。
太陽光発電+蓄電池で電気料金はゼロ円も狙える
ZEH仕様の家を建てるには基本的には太陽光発電が必要となります。
蓄電池は必須ではありません。
しかし、我が家は太陽光発電+蓄電池で電気エネルギーをフル自家発電して電気料金タダを目論んでいます。
計算通りにいくかどうかは建てた家の日照条件や設置するソーラーパネルの容量などにも影響を受けますが、確実にいえることは電気料金は普通に暮らしているよりも安くなるということ。
太陽光発電の売電による収入メリットは年々薄れてきているので、
太陽光発電の売電価格は年々下がっているので元が取れません。
太陽光発電に予算を使うよりも、もっと住みよいお家にしていきましょう!
こんな感じのことをどこの住宅メーカーもアピールしてくるはずです。
売電価格が年々安くなってきていることは事実ですが、利益が出にくい状況になっていたとしてもイニシャルコストとランニングコストを比較して長期目線でメリットがあるのかどうかを検討することが大事です。
電気料金は上昇傾向にあるので電気を購入して利用するランニングコストも増大傾向にあるということは覚えておいてください。
太陽光発電・見積
太陽光発電+蓄電池の設置費用は回収できる
2020年4月度の家計調査報告によると2人以上の世帯の電気料金は12,117円でした。
コロナウイルスによる外出規制の影響もあり前年比6.3%増となっていますが、これをベースにソーラーパネル+蓄電池の設置費用を300万円とか仮定して回収期間を計算すると、
電気料金が太陽光発電により無料になった場合の試算 | ||
年数 | 節約できた電気料金 | ソーラーパネル+蓄電池代金(300万円)の回収 |
1年 | 145,404円 | 2,854,596円 |
2年 | 260,808円 | 2,709,192円 |
5年 | 727,020円 | 2,272,980円 |
10年 | 1,454,040円 | 1,545,960円 |
20年 | 2,908,080円 | 91,920円 |
30年 | 4,362,120円 | +1,362,120円 |
35年 | 5,089,140円 | +2,089,140円 |
設置費用を回収してプラスに転じるまで20年以上もかかることになりますが、35年のフルローンが完済するころには200万円オーバーの利益となる試算になります。
もちろん、
- 発電効率の低下
- 自然災害などによる破損修理費
なども発生する可能性はありますが、効率は落ちたにしても35年後もしっかりと発電を続けてくれるはずです。
ソーラーパネル+蓄電池は300万円と仮定しましたが、売電による利益を狙うのではなく100%自家消費してしまう程度の設備を載せた場合で試算しています。
100%自家消費狙いであれば300万円もかからずに設置することはできますし、故障などで出費が生じたとしても十分に利益は残る計算になります。
売電利益がでないから予算を太陽光発電に充てるのではなく家本体を充実させるように誘導されたとしても、1度冷静になって計算してみればどちらの方がメリットがありそうなのかはわかるはずですね。
自然災害時の停電対策として太陽光発電を導入しつつ、長期間をかけて設置費用を回収してなおかつ利益も出そうだと感じたので我が家にはZEH仕様で太陽光発電を導入することにしました。
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)の家で電気を自給自足して自然災害に備えよう
今回はZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様を我が家に導入した理由について紹介しました。
自然災害時に電力供給がストップしてしまった場合、
- 暖を取ることができない
- 真夏の暑さから逃れることができない
- 最新情報を収集しようにもスマホの充電がない
- ご飯の調理ができない
などなどたくさんの問題が起こる可能性があります。
熊本地震を経験したことがきっかけで、個人でできる防災対策として太陽光発電は有効だと感じました。
もちろん、備えるためには初期投資も必要となりますが、投資費用は太陽光発電による電気料金の節約で回収できる目論見もたったこともあってZEH仕様で太陽光発電+蓄電池を設置することに決めました。
我が家がオール電化の新築一戸建てをZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様で建てた理由は防災対策として電力をどんな状況下でも確保できるようにしておきたかったから。
みなさんも太陽光発電の設置を検討する際はなんのために設置したいのかを明確化し、費用面だけでなく機能面でも満足のいく答えを見つけてから導入に踏み切るようにしましょう。
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